(2)歯・口腔
歯と口腔の健康は、よく噛んで食事を味わうこと、笑うことや会話を楽しむことなど、生活の質や心身の健康を保つ基礎の一つとなります。生涯自分の歯を保ち、健康を維持していくためには、むし歯や歯周病を予防することや、ライフステージを通じて口腔機能を維持・向上していくことが重要です。

市民の行動目標①しっかり噛んで食後は歯みがき(育ち・学びの世代)

現状・課題:
○乳幼児・学齢期のむし歯は減っています。
○3歳児の保護者で、毎日子どもの歯をみがいている割合は9割以上です。
○口腔機能の健全な発育・発達のため、よく噛んで食べる習慣や、むし歯や歯肉炎を予防するための歯みがきの方法を身に付けることが必要です。

目指す姿:毎日歯をみがき、むし歯や歯肉炎の予防をしています。

目標:食後に歯をみがき、むし歯や歯肉炎の予防をしている子どもを増やします。
指標(直接成果):
・3歳児でむし歯のない者の割合
直近値:94.8% (令和4年度)
目標値:90%以上 (令和6年度)
横浜市子ども・子育て支援事業計画で設定した令和6年度の目標値を第3期健康横浜21の目標値とし、横浜市子ども・子育て支援事業計画にて新たな目標値を設定後、第3期健康横浜21の目標値として改めて設定する。
 
・3歳児で4本以上のむし歯のある者の割合
直近値:1%(令和4年度)
目標値:0% (令和14年度)

・12歳児でむし歯のない者の割合
直近値:68.7% (令和3年度)
目標値:72.2%以上 (令和14年度)

・中学生における歯肉に異常のある者の割合
直近値:16.4% (令和3年度)
目標値:15.5%以下 (令和14年度)

取組を推進する10の視点の中で特に取り入れるもの:
①将来を見据えた健康づくり
⑥誰も取り残さない健康支援
⑩前計画からの継続課題

行政の取組
育ち・学びの世代への取組内容:
○むし歯、歯肉炎の予防やよく噛んで食べる等の啓発、健全な口腔機能の発達の支援を行います。
○子どもの生活環境や健康状態、養育者の状況を把握し、適切に養育ができるよう支援します。

関係機関・団体の取組
育ち・学びの世代への取組内容:
○乳幼児歯科健康診査の受診率の更なる向上、健康格差の是正、第2子以降のう蝕罹患率減少、成長発育を鑑みた歯科口腔保健の推進をします。
○障害児または配慮が必要な児童への対応を目的として研修会を開催します。
○児童虐待防止を目的としての各地区の担当者協議会に参加します。
○歯科口腔保健に関する正しい情報発信、多職種協働による市民参加型のイベントを実施します。


市民の行動目標②「口から食べる」を維持する(働き・子育て/実りの世代)
現状・課題:
○20歳代から60歳代におけるオーラルフレイルの言葉を知っている人の割合は、令和2年度は17.5%で低いです。
○80歳で20歯以上の自分の歯を有する人の割合は増加していますが、60歳代でなんでも噛んで食べることができる人の割合は、平成23年度と令和2年度では、明らかな変化はありませんでした。今後、将来的な高齢者の増加に応じられるよう、むし歯や歯周病の対策に加え、口腔機能の維持・向上に向けた早い時期からの取組が必要です。

目指す姿:オーラルフレイルを理解し、口腔機能の維持・向上に取り組んでいます。高齢になっても、なんでも噛んで食べることができています。

目標:「口から食べる」を維持する人を増やします。
指標(直接成果)
・20歳以上における未処置歯を有する者の割合(年齢調整値)
直近値:23.0% (令和2年度)
目標値:20%以下 (令和14年度)

・40歳以上における自分の歯が19し以下の者の割合(年齢調整値)
直近値:18.4% (令和2年度)
目標値:15%以下 (令和14年度)

・20代から60代における「オーラルフレイル」の言葉を知っている者の割合
直近値:17.5% (令和2年度)
目標値:20%以上 (令和14年度)
 
・50歳以上におけるなんでも噛んで食べることができる者の割合(年齢調整値)
直近値:71.8% (令和2年度)
目標値:80%以上 (令和14年度)

・80歳で20し以上の自分の歯を有する者の割合
直近値:55.6% (令和2年度)
目標値:60%以上 (令和14年度)

取組を推進する10の視点の中で特に取り入れるもの
①将来を見据えた健康づくり
⑦デジタル技術の有効活用
⑩前計画からの継続課題


行政の取組
働き・子育て/実りの世代への取組内容:
○むし歯や歯周病予防のため、適切なセルフケアの習慣が身につくよう啓発を行います。
○学校や事業所等と連携した、学生や働き世代への口腔ケアの重要性等、各世代に応じた必要な情報を啓発します。
○オーラルフレイルを知っている人を増やし、自ら口腔機能の維持向上に取り組めるよう関係機関・団体等と連携して普及啓発を行います。

実りの世代への取組内容:
○歯の喪失や加齢等による口腔状況の変化に応じて、適切な口腔ケアを行う習慣が身に付くよう啓発を行います。

関係機関・団体の取組
働き・子育て/実りの世代への取組内容
○オーラルフレイルの予防及び対策の拡充、元気づくりステーションを軸とした啓発活動を推進します。
○ロコモ対策の推進とフレイル・オーラルフレイル予防の周知・理解を推進します。
○歯科口腔保健に関する正しい情報発信、多職種協働による市民参加型のイベントを開催します。